【ドリ車の造り方】日産シルビア・180SX 編

シルビア・180SXって今でも色あせない名車ですよね。
生産終了から年数も経ち、今では中古車の数も減り、純正部品を手に入れるのも難しくなってきています。

それでもドリフトのベース車としての素性のよさ、扱いやすさ、チューニングパーツの豊富さは魅力的です。

どんなパーツがついていればドリフトしやすい車に仕上がるのか、チューニングの方法をご紹介します。



 

はじめに

チューニングはお金がかかりますし、車に負担をかけますので、なるべく効率よくドリ車造りを考えていかなければ車を駄目にしますし、無駄なお金を使うことになります。

いい車を造ればドリフトの上達も早いです。



最初に揃えるパーツ

シルビア、180SX、スカイラインなど昭和63年~平成14年の時代の日産車なら車種が違っても構造や部品の造りが似ているのでだいたい同じステップでドリ車にしていけると思います。

ドリ車の必須パーツ
順番 種類 商品価格帯 取り付け工賃
1 機械式LSD 約12万円 約4万円
2 車高調 約22万8千円 約4万円
3 強化リアブレーキパッド 約1万5千円 約1万円

※料金は税抜きおおよその目安です。

おすすめ!

◆nismo(ニスモ)

〈GT L.S.D pro〉
車種毎に取り付けに必要なサイドフランジ、リングギアボルト、オイルなど部品一式がセットになっていて、追加パーツいらずで超ありがたいです。
イニシャルトルクを3段階 LOW(6.5kgfm)MIDDL(8.5kgfm)HIGH(14.0kgfm)に切り替えられる機能があり、車両から外すことなくジャッキアップして右側のサイドフランジを抜いて切り替えができる優れものです。
オーバーホール削減や走行条件にあわせて使えます。

◆HKS(エッチ・ケー・エス)

〈ハイパーマックスD´ノブスペック〉

初代D1チャンプ谷口信輝氏監修のドリフト用車高調です。誰もがドリフトしやすい足として説明されていますが、本当にドリフトしやすいです。
機能が優れていて、フロントはキャンバーとキャスターが調整できる2wayピロアッパー(フロントはブラケット穴固定式で標準でキャンバー+2度がつきます)、前後減衰力30段調整、オーバーホールや仕様変更にも対応してくれます。
造りがしっかりしていて、車高を下げた時に当たってしまうケースの逃がしが考慮されている点や丁寧な説明書や品質の良さはさすがHKS製品です。

最初は説明書どおりにしっかりとした取り付けを行い、メーカー推奨のセッティング(つるし状態)で組めばこれだけ装備しただけで車がかってにドリフトしてくれます。

あとは自身のコントロールする腕を磨くだけといったところです。

◆project μ(プロジェクトミュー)

〈D1SpecEXTREME〉

初期制動力に特化したモデルで、ハイスピードからの高負荷状態からも強力にロックしてくれます。
コントロールのしやすさはプロジェクトミューならではです。



運転サポート編

運転姿勢を安定させるためにバケットシートの装備をおすすめします。

純正シートでは運転姿勢を保つのに、横Gに耐えて踏ん張るのがキツクて、横っぱらが筋肉痛になってきます。

またバケットシートにすることで車との一体感がうまれ、車の動きが伝わりやすく、リアがスライドする感覚がつかみやすいです。
バケットシートはフルバケでもリクライニング式でもいいので、できればなるべく早い段階で装備したいものです。

ドリ車の必須パーツ
順番 種類 商品価格帯
4 バケットシート 約8万円
4 シートレール 約2万円

※料金は税抜きおおよその目安です。

おすすめ!

◆BRIDE(ブリッド)

フルバケットシートからリクライニングシートまで豊富な種類のシートがあり、車種毎のシートレールも用意されていて一緒に装備することで車検対応となります。



足回り編

走り込んでゆくとドリフトに慣れてきてドリフトスピードが上がり、飛距離が伸びてきます。
そうすると今の装備では車が対応できなくなってきますので、もっとコントロールしやすい車にしたいと思うようになってきます。

日産マルチリンクのリア回りは車高を下げるとアライメント変化による走行性能の悪化が顕著にあらわれます。
タイヤの内減りがヒドかったり、アームがバンザイ状態でアームロックしていて動いていません。

市販車はノーマルの状態でサスペンションの性能を100%発揮できるように設計されていますので、車高を変えるとサスペンションの機能やコントロール幅を著しくせばめてしまいます。

調整式アームに換えることで、アライメントの修正を行い、車の動きを鋭くしたり、グリップ力をあげて車が前に進むようにしたり、自分好みの動きになるようにセッティングができるように足回りの補正パーツを組むことをおすすめします。

アライメント変化によって車の動きは劇的に変わります。間違えた取り付けをしてしまうとコントロールしづらくなってしまいますので、アライメントはしっかりと調整しましょう。

自分で取り付けた場合や調整に自信がない方は、有料でもショップでアライメント調整をやってもらったほうがよいです。
車を自分の技量に合うように造ったほうが楽しく走れます。

ドリ車の必須パーツ
順番 種類 商品価格帯
5 リア・マルチリンクメンバースペーサー(アルミ) 約3万円
6 リア・キャンバーアジャスターアッパーアーム(ピロ) 約3万8千円
7 リア・トーアジャスターロッド(ピロ) 約2万8千円
8 リア・トラクションアジャスターロッド(ピロ) 約2万4千円
9 フロント・テンションロッド(ピロ) 約3万6千円
10 強化タイロッド 約1万2千円

※料金は税抜きおおよその目安です。

おすすめ!

◆IKEYAFORMULA(イケヤフォーミュラ)

イケヤフォーミュラ製品なら品質がよく強度もあり、改造車検対応で申請時の書類も発行されます。



パワーアップ編

ドリフトコントロールができるようになってきたら次はもっと角度をつけたドリフトやコーナー間をつなげたり、スピード感のある迫力のあるドリフトができるようになるために、エンジンパワー(馬力)が必要になってきます。

吸気排気系を改善してブーストアップにより20~40馬力アップを目指します。

S13、S14(SR20DET)の純正エアフロとインジェクターではブースト0.8kで約250馬力、S15で0.9kで約270馬力が限界だといわれています。
純正のままだとこれ以上のブーストアップをしても計測不能です。
適した燃料が噴射されませんのでレスポンスが鈍くパワーも出ないですし、エンジンブローを招きます。

ドリ車の必須パーツ
順番 種類 商品価格帯
11 エアクリーナー 約3万円
12 レーシングサクション 約5万円
13 スポーツ触媒 約8万5千円
14 レーシングプラグ(8番) 約1万2千円
15 EXテンション 約3万円
16 フロントパイプ 約3万円
17 マフラー 約6万円

※料金は税抜きおおよその目安です。

これ以上のパワーアップを求める場合はCPUセッティングや駆動系の強化が必要になってきます。

300ps以上を狙うのであれば目標値を考えてチューニングを行う必要があります。
パーツの対応馬力や純正パーツの強度不足の問題化が表れてきますので、よく考えて行ってください。
例えばガスケット抜けしたり、クラッチやミッションに高負荷がかかり破損しやすくなります。

エンジン関連のチューニングパーツを取り付けてもCPUセッティングをしないと性能を発揮されません。

CPUを現車あわせすることによりパワーアップやレスポンスが向上しエンジンチューニングの能力を発揮します。

ドリ車の必須パーツ
順番 種類 商品価格帯
前置きインタークーラー 約10万円
高流量燃料ポンプ 約3万円
高流量インジェクター 約4万円
大容量エアフロ 約3万円
メタルヘッドガスケット 約2万円
エキゾーストマニホールド 約10万円
強化クラッチセット 約12万円
ブーストコントローラー 約6万円
CPU追加基板 約6万円
現車合わせCPUセッティング 約10万円

※料金は税抜きおおよその目安です。

ここまでやるならタービン交換やらカムやら排気量アップやらきりがないですけど、、、
やるなら一気にやりたいところですね。



冷却編

ドリフトするのが上手くなってくるとエンジンを高回転でアクセルを踏んでいる時間が多くなり、すぐに水温や油温が限界まで上がってしまい、走れる時間が限られてしまいます。

水温は100℃、化学合成オイルは130℃が限界です。
エンジン保護のためにも冷却系は上達具合に合わせて装着しましょう。
上手い人は早い段階で導入したほうがよいです。
水温なんてすぐに上がってしまいますので、サーキットに行って走れないのはもったいないです。

SR20DETエンジンは油温につられて水温が上がる傾向にありますから、オイルクーラーの装着をオススメします。
冷却パーツの中でもオイルクーラーは装着した効果を即実感しますし、有ると無いとでは安心感が全然変わります。
エンジン保護には必需品です。

次に水温対策でラジエターを装着するとよいでしょう。さらにボンネットダクトがあると効果的です。

ドリ車の必須パーツ
順番 種類 商品価格帯
18 オイルクーラー 約10万円
19 大容量ラジエター 約8万円
20 ダクト付きボンネット 約8万円

※料金は税抜きおおよその目安です。